【マネタイズ】スマートフォンのアドネットワークまとめ
アドネットワークをいろいろ使ってみたのでレビューします。
基本的にWebサイトではなくAndroidアプリでの使用レビューで、iPhoneアプリにも応用できる内容かと思います。
結局オススメはどれだ
いろいろ書きますが、今後も使いたいアドネットワークはこんな感じです。
使う:Adlantis, admob, appc
使わない:medida ad(AdMaker), nend, AdRib, AdStir
・国内向け
まず国内配信は『Adlantis』で決まりです。
流行りのグリー傘下でスマホユーザーが欲しそうな広告を高い配信率と単価で表示してくれます。
ユーザー対応もよく収益の受け取りも簡単・安心です。
あと、番外編としてAppCも使っています。
・海外向け
海外配信は『AdMob』です。
正直海外用の広告のよしあしは分からないので信頼性の高いgoogle製を選びました。
日本語にも対応しているのでわかりやすいです。
また自社広告も簡単に作れるので、国内配信でも自分のアプリの宣伝などには使っています。
・SSPは使わない
SSPとしてAdRibを使ってみました。
これがまた出来が悪く、配信までが時間がかかりすぎてしかもUIスレッドを使うもんだから、起動が遅いだのANRを引き起こす原因になってしましました。
組み込み方を工夫すればよいのですが、そんなことをするくらいなら自分でやるわ!ということで、リアルタイムなアドネットワークの切り替えはジオシティーズ(無料)を借りて自作しました。
そもそもサービス比較する以外で、ある一定の割合でアドネットワークを切り替えるなんてことは必要ないので、自作できる範囲で十分対応できそうです。
もうひとつAdStirというSSPのアカウントを作ったのですが、常にAdStir自身の広告配信率を20%以上にしなくてはいけないという意味フ仕様だったので使っていません。使ってみました。後述の寸評を参照。
各サービスを使ってみて
各アドネットワークの使用感・寸評です。
右のカッコ内の数字は一日あたりのだいたいの収益結果です。
1日4000回程度、ある程度安定して起動されている検索一発クンの広告として数日間使った結果です。
アドネットワーク
1.Adlantis (300円~500円)
メインで使っています。
グリー系の広告が多くクリックレートに貢献しているのかもしれません。
2.AdMob (2ドル未満)
味気ないアプリ広告などが多くあまり収益性が高くありません。
海外向けと自社広告として利用。
3.nend (100円未満)
クリックレートが低く収益に結びついていません。
知る限り唯一、広告のカテゴリを詳細に選択して配信できるので取捨選択によっていはクリックレートを上げることができるかもしれません。
4.medida ad (N/A)
単価もクリックレートもよかったので2011年の8月頃までは使っていました(当時AdMaker)が、管理サイトがころころ変わったり、急にインプレッションが10倍くらいはねあがって一気に収益まで落ちていったのでもう使っていません。
medida adになってからのことは知りませんが。。。
5.AD-STA (N/A)
AdStirを使うと強制的に全インプレッションの20%以上表示設定されるアドネットワーク。
AdStir経由で使ってみましたが、アダルト広告ばかりで、アダルトブロックもできず、すぐに使用停止しました。
SSP
6.AdRib (N/A)
前述のように性能に問題があったためもう使っていません。
海外と国内でアドネットワークを切り替えることもできません。
7.AdStir (N/A)
アカウント登録しただけの感想です。
AD-STAという同系列のアドネットワークの使用が前提のため結局使いませんでした。
2012/6/16
RTBというリアルタイムで広告枠を落札してインプレッション課金を行う仕組みに惹かれて使ってみましたが、落札されないのか全く広告は表示されませんでした。
まだ需給のバランスがとれていないのかもしれません。
海外と国内で広告を切り替えられるのは魅力ですが、自作できそうなので今後も使いません。
SSPはAdRibで失敗しているのでもう使わないと思います。
番外編
8.AppC (2000円/月)
出来て間もないようですが、アプリ専門のアドネットワークです。
コンテンツも合わせて提供してくれる珍しいサービスがあるので、広告としてではなく、コンテンツの一部として使っています。
使い始めてまだ間も無くデータ不足ですが、アプリ1インストール毎に130~と単価の非常に高い成果型の広告です。
また、広告枠とは別にコンテンツとして使うことができるので、他の広告と共存することができます。
ちなみに東京大学で開催されたAndroidのイベントで見つけました。
こういうイベントには参加するもんですな。
比較のための評価ポイント
アドネットワークの良し悪しを決める基準は収益と信頼性です。
収益
アドネットワークの売り文句として「在庫が豊富」「広告切れがない」や「単価が高い」また「クリックレートが高い」や「eCPMが高い」など謳われていますが、結局のところどれだけ収益に繋がるかがポイントです。
上記の要素は収益に相関がありそうですが、どうやら必ずしも結びつくとは限らないようです。
・クリックされないと意味がない
私の知っているアドネットワークはクリック課金のみですが、要するにクリックされなければ、いくら広告を表示しても、単価が高くても、1円の利益にもなりません。
インプレッション単価に加えて、クリックされるような人気のある広告が配信されていることが必要です。
・eCPMは評価基準になり得るか
唯一、eCPMはそれらを踏まえた評価基準になりそうですが、あくまで一つのアドネットワークの収益率の変化を評価するのに役立つだけで、複数のアドネットワークの比較としては使いづらいのです。
なぜなら各アドネットワークは、同じ画面を表示している時に広告を切り替える、つまり広告を再配信する周期が違うからです。
あるアプリで一日1000回、一定のトラフィックがあったとしてA社とB社ともに500円ずつの収益があったとします。
A社は30秒間隔、B社は1分間隔で広告を切り替えていた場合、インプレッションには倍違いがでてきますので、eCPMの値にも影響します。
eCPMが違うにも関わらずどちらも一日500円稼いでいるので、A社とB社は同等と評価すべきです。
この間隔は設定で変更できる場合もありますが、比較するアドネットワークの広告配信間隔を全て均等にすることは容易ではありません。
・結論は収益を見ろ
いっぱい表示されて、単価が高くて、クリックレートが高いと収益になるのですが、これらの値はメディア内のどの部分にはった広告が収益を上げているかを検証する指標であって、アドネットワーク同士を比較する場合は単純に収益を比較します。
信頼性
●パスワードがメールで送られてきた
medida ad(旧AdMaker)に登録した際にパスワードがメールで送られてきました。
仮パスワードではなく本番パスワードがです。しかもこのパスワードは変更することもできませんでした。
また2011年から2012年にかけて3度にわたって管理用のwebサイトのURLがかわり、変更まえの情報は変更まえのURLからしか参照できなくなってしまいました。
いくら収益があがるといってもこのような対応をされると、いつなんらかの問題に巻き込まれるかもわかりません。
あまり信用できないアドネットワークは使いたくないものです。
●アダルト広告の配信
最初あまり気にしていなかったのですが、アダルト広告の配信についてユーザーからクレームを受けてからは気をつけるようになりました。
モノによっては結構えげつないアダルト広告が表示されるようで、女性の方がアプリを使っていて、毎回そんなものを見せつけられといい気はしないものでしょう。
メディアのジャンルにもよりますが、アダルト広告のON/OFFができるアドネットワークを選びたいものです。
しかし、、Adlantisを使っていたときにアダルト広告をOFF設定しているのにも関わらずアダルト広告が配信されるという現象が起きたのです。
問い合わせてみると、配信する広告の設定を手作業で行なっていたためにヒューマンエラーでアダルト広告が配信されていたとのことでした。
アダルトOFFで配信する広告リストに間違ってアダルト広告をいれてしまっていたということでしょう。
ユーザーに嫌われては元も子もないないのでこの間Adlantis以外のアドネットワークを使うはめになりました。
ただ、メールのやり取りのみで割りと迅速に、丁寧に対応してもらえたので、逆に信頼できそうだというのが正直な感想です。
●自分のメディアコンテンツを守る
AdRibでの痛い失敗について繰り返し述べていますが、広告を設置することで本来の機能に悪影響がでるのは本末転倒です。
アダルト広告のブロックもそうですが、自分のメディアの品質を損なわないよう気をつけましょう。
逆にいうと広告で品質を損なう可能性があるということです。
広告の表示自体が嫌われる傾向もあるので、リスクを考えてマネタイズしていくべきでしょう。
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